特集 1 なるほど! 健康レポート

今こそ
元気な足腰を目指したい!
「ロコモ」を予防するには?

知らぬ間にロコモのリスクが増していく

ステイホームやテレワークの生活が長く続き、日常的に歩いたり、屋外で運動したりする機会が減っている方も多いのではないでしょうか。こうした状況の中で心がけたいのが、「ロコモ」予防のための対策です。

ロコモとは「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」の略で、“筋肉、骨、関節、軟骨、椎間板や神経といった運動器に関わる組織のいずれか、もしくは複数に障害が起き、立ったり歩いたりするための身体機能(移動機能)が低下した状態”のことをいいます。ロコモの状態になると、自立した日常生活を送ることが難しくなってきます。

ロコモの原因はさまざまですが、加齢に伴う筋肉や骨、関節といった運動器の衰えに加えて、自分の足で歩く機会が減ることや、運動習慣のない生活が少しずつ足腰の衰えを招いてしまいます。

外出を控え、家の中で過ごす時間が増えた結果、「つまずきやすくなった」「足腰や膝に違和感がある」「ちょっと動いただけで疲れる」という方も少なくないでしょう。そんなときだからこそ、ロコモ予防のための対策を心がけて、いきいきとスムーズに動ける毎日を目指したいですね。

足腰の衰えのサインは、日常生活の中にもあらわれます。

「ロコモ」予防のカギは、適度な運動とバランスのよい食生活

筋肉や骨の健康を保ち、いつまでも元気な足腰でいるためには、日頃から適度な運動を続けるとともに、バランスのよい食生活を心がけることが大切です。

筋肉や骨の若々しさを保つための運動

朝起きたときや、ちょっとしたすき間時間、あるいは夜寝る前などに、こわばった筋肉(腕・肩・背中・脚など)を伸ばし、関節をほぐすストレッチをしましょう。反動はつけず、心地よいと感じる程度にとどめるのがポイントです。

一日の中で座る時間が長い方は、立った状態でかかとを上げ下げする運動を行うのも効果的です。

歩くときは背筋を伸ばして、地面をしっかりと足で蹴って歩くようにしましょう。また、なるべくエスカレーターなどは使わないで、階段を上り下りしましょう。

オフィスや家の中にいるときも、座りっぱなしで仕事や作業をしないで、意識的にこまめに立ち上がるようにして、筋肉や骨に刺激を与えましょう。

筋肉をつくり、骨を強くする食生活とは?

ロコモ予防のためには、栄養バランスのよい食事を基本として、筋肉をつくり、骨を丈夫にする栄養素も積極的に摂ることが大切です。

筋肉のもとになるたんぱく質を摂る
筋肉のもとになるたんぱく質を摂るために、肉や魚、豆類をバランスよく食べましょう。たんぱく質には、体をつくるうえで欠かせない各種の必須アミノ酸が含まれています。

骨の材料になるカルシウムを摂る
骨をつくる材料となるカルシウムを多く含む牛乳・乳製品、小魚、緑黄色野菜、海藻類、大豆製品などを摂りましょう。

筋肉や骨づくりをサポートするビタミンD・Kを摂る
カルシウムの吸収を促すビタミンD(魚類やキノコ類などに含まれる)や、骨づくりを促すビタミンK(納豆や青菜などに含まれる)も、あわせて摂るようにしましょう。ビタミンDには筋肉の合成を促す作用もあります。

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