特集 1 なるほど! 健康レポート

代謝って何?
意外に知らない
代謝アップの秘訣

3種類の代謝、ご存じですか?

私たちが、健康維持やダイエットの話をしているときによく出てくる「代謝」という言葉。でも、あらためて「代謝って何?」と聞かれると、よくわからないという方もいらっしゃるでしょう。そこで今回は、代謝とはどういうものなのか、また代謝と健康の関わりについてもお話しします。

代謝とは、食事によって体内に摂り入れた糖質や脂質などの栄養素をエネルギーに変える働きのこと。さらに、代謝の種類は次の3つに分かれています。

1日に消費されるすべてのエネルギーのうち、基礎代謝の割合は約60%、食事誘発性熱産生は約10%、身体活動による代謝は約30%となっています。

基礎代謝は年齢とともに低下

基礎代謝量(kcal/日)に個人差はありますが、通常は10代の頃をピークに、その後は年齢を重ねるにつれて少しずつ下がっていきます。

また、この基礎代謝量に大きく影響するのが、筋肉量です。一般的に、男性に比べて女性の方が筋肉量は少ないので、女性は男性よりも基礎代謝量が低めになります。

基礎代謝をアップさせるには?

筋肉量が低下するとともに、基礎代謝量も下がっていきます。基礎代謝量の維持・向上のためには、日常的に筋肉をつける運動や習慣が大切です。フィットネスジムや自宅などで、適度に筋肉をつける運動を続けましょう。

特に、体全体に占める筋肉の割合が多い下半身を鍛えることで、効率のよい筋肉量アップが期待できます。スクワットなどがおすすめですが、筋肉に適切な負荷を与えるには正しいやり方で行うことが重要。最初はジムなどでトレーナーに指導してもらいながら、筋肉を鍛えるトレーニングを始めるとよいでしょう。

正しい動きやポジションで筋トレを行って、筋肉量アップを目指しましょう。

食事誘発性熱産生をアップさせるには?

食事をした後は体がポカポカしますが、これは代謝によって熱が発生するからです。食事を抜いたりせず、きちんと毎日3食とることで、食事誘発性熱産生を促すようにしましょう。また、不足しがちなタンパク質を毎回の食事に十分取り入れることは、筋肉の維持や成長にもつながります。

身体活動による代謝をアップさせるには?

毎日、適度な運動を続けることで身体活動による代謝のアップが期待できます。さらに、以下のような体を動かす習慣を心がけて、なるべく身体活動量を増やしましょう。

自宅にいるとき、すき間時間などにストレッチや簡単な体操をしましょう。

通勤や買い物などの際、なるべく歩く距離や時間を増やしましょう。

エスカレーターやエレベーターは避け、階段を使いましょう。