特集 1 なるほど! 健康レポート

肌の乾燥にご注意を!
うるおいを逃さない
ボディケア

肌へのダメージをためないために

秋はお出かけしたり、屋外でスポーツを楽しんだりするのに最適な季節。でも、意外なことに肌へのダメージがたまりやすい時季でもあるといわれています。それは、なぜでしょうか?

まず、気をつけたいのは日焼けです。紫外線は肌のうるおいを奪うだけでなく、肌内部にもダメージを与えて、シミやシワ、たるみなどの原因にもなります。紫外線は季節を問わず、一年中降り注いでいます。日焼け止めをこまめに塗るなど、常に紫外線対策を忘れないようにしたいですね。

紫外線対策は一年中続けることで、より効果が期待できます。

そして、もうひとつ注意したいのが肌の乾燥です。これからの時季は空気が乾燥して、肌表面の水分が蒸発しやすくなります。また、気温の低下とともに汗や皮脂の分泌も減り、肌のうるおいをキープする役目を持つ皮脂膜の働きも低下していきます。

角層の細胞内には「NMF」と呼ばれる天然のうるおい成分があり、角層の細胞の間には「細胞間脂質」という成分があります。このNMFと細胞間脂質のバランスが良い状態にあると、肌のうるおいや肌を守るバリア機能などが正常に保たれます。
また、NMFの約半分は、アミノ酸とアミノ酸からつくられる成分(PCA)で構成されています。

肌のうるおいを保つことは、見た目だけでなく、健康面からも非常に重要ですが、残念なことに、加齢とともにNMFをつくる機能も低下していきます。日頃から、肌のうるおいを逃さないような工夫を心がけたいですね。

肌のうるおいを保つために心がけたいポイント

それでは、肌の保湿にもつながる日頃から心がけたいポイントをご紹介しましょう。

入浴のときも肌の乾燥に注意

お風呂に入って血行を促すことは肌の健康を保つ上でも大切ですが、熱いお湯に長く浸かっていると、肌に必要な皮脂まで奪われてしまうこともあるので気をつけましょう。

体を洗うときに、タオルやスポンジで肌をゴシゴシこすると、角層が傷んでしまいます。肌にやさしいボディソープなどを使い、泡で包み込むようにして汚れを落としましょう。

入浴後は、タオルを押し当てるようにして肌表面の水分を素早く吸い取ることで、水分の蒸発とともに肌が乾燥するのを防ぐことができます。ボディミルクで保湿ケアをするのもおすすめです。

すねなど皮脂の少ない部位も含めて保湿ケアをすると、乾燥によるかゆみや肌荒れなどを防ぐことができます。

睡眠中もうるおいを逃さないように

就寝時は、肌触りの良い素材(木綿やシルクなど)のパジャマを着用することで、肌への刺激を少なくするとともに、肌のためにも好ましい質の良い睡眠が得られやすくなります。

乾燥の進む冬には、就寝時も加湿器を利用して部屋の中の湿度を適切に保つことで、肌の乾燥を防ぐことができます。

肌の健康のためにも栄養バランスの良い食事を

食事によって体内に摂り入れたたんぱく質は、消化されてアミノ酸に分解されます。また、ビタミンA(β-カロテン)やビタミンC、ビタミンEなどは、肌の健康を保つ上でも欠かせない成分です。日頃から栄養バランスの良い食事を心がけましょう。