皆さんは「脳トレ」という言葉を聞いたことがありますか？　「脳トレ」とは、「脳（または脳力）のトレーニング」のことですが、脳を鍛えたり、脳の働きを良くしたりすることはできるのでしょうか？

脳の機能はさまざまで、その仕組みはとても複雑ですが、大きな特徴がひとつあります。それは、脳内の「ニューロン」と呼ばれる神経細胞が情報の処理や伝達の役割を担っているということ。例えば、私たちは視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の五感であらゆる刺激を受け取ります。それらの刺激（情報）は脳内の各領域に伝わり、分析されてから、体の各部位にどう動くかという命令を出します。こうした情報は、すべてニューロンを通じてやり取りされているのです。

また、脳内では1000億個にも及ぶという膨大な数のニューロン同士がつながって、複雑なネットワークを形成しています。この脳内のニューロンやネットワークを適度に刺激することで、脳の働きが活性化するといわれています。体を動かしたり、筋肉を鍛えたりすることで体力や筋力の維持・向上が期待できるように、日々の生活の中でニューロンやネットワークを適度に刺激することは、脳力アップにつながる可能性があるといえそうですね。

脳の働きを活性化させる、毎日の生活習慣とは？

では、いきいきとした毎日のために脳の働きを活性化させるには、どんなことを心がければよいのでしょうか。

普段とは違うことをして五感を刺激しましょう

日々暮らしていると、同じ所に行き、同じものを見て、同じ行動をするというパターンを繰り返すようになりがちですね。時にはいつもとパターンを変えて、新しい刺激を取り入れてみましょう。

・

普段は行かない場所を訪れたり、初めて出会った人との会話を楽しんでみましょう。

・

あまり見たことのないジャンルの音楽や映画、演劇などを楽しんだり、新しい料理のレシピに挑戦してみましょう。

・

指や手を動かすことは、脳にとっても良い刺激になります。友人に手紙を書いたり、スケッチや工作、手芸などにトライしてみましょう。

有酸素運動で脳にも刺激を与えましょう

ウォーキングやエクササイズなどの有酸素運動をすることで、全身の血行が良くなるとともに、脳の血流が促されます。また、ニューロンの働きも活発になるといわれています。

体を動かすことは「脳トレ」にもつながります。適度な運動を続けましょう。

栄養バランスの良い食生活を心がけましょう

脳や神経組織にはDHA（オメガ3系脂肪酸）が多く存在しています。DHAを豊富に含む青魚などを取り入れ、栄養バランスの良い食生活を心がけましょう。

しっかり眠って脳を休ませましょう

質の高い睡眠をとることは、脳の働きを活性化することにもつながります。また、睡眠によって脳を休ませることで、脳内の神経細胞も修復されるといわれています。毎日しっかりと眠るようにしましょう。

間違い探しクイズの答え：
①飛行機の向き　②雲の形　③右側のパンダの口の形　④右側のパンダの右手（有／無）　⑤ボードの大きさ　⑥浮き輪の柄　⑦水平線の高さ　⑧波打ち際の形　⑨影の長さ