#プロのひと工夫
春こそハーブ入門。料理家が教える、気軽にハーブを楽しむコツ
「香り」と「彩り」を手軽に加えられるのが魅力
始めるなら、この3つのハーブから
和のおかずのマンネリな味がハーブで大変身
ハーブ=洋風の料理に合わせるもの、と思いがち。でも今井さんは、「ハーブは和のおかずにもよく合います。いつもとひと味ちがったおいしさと出会えるので、楽しいですよ」と言います。今回は、ハーブを加えたきんぴらごぼうとポテトサラダのレシピを伝授してくれました。つくる時間がないときは、スーパーやコンビニで売られているきんぴらごぼう、ポテトサラダにハーブを混ぜるだけでも、新鮮な一皿を味わえますよ。マンネリになりがちな定番おかずですが、ハーブの力で新しいおいしさに出会えます!
※市販のきんぴらごぼうにハーブを加える場合は、刻んだ大葉やパクチーがおすすめ。ほんの少しお酢を加えるとさっぱりと食べられてさらに良し。
「ごぼうのバジルバルサミコきんぴら」
作り方
ごぼう1/2本をささがきにして、オリーブオイル大さじ1/2を入れたフライパンで中火で炒める。ごぼうがしんなりしたら、はちみつ大さじ1/2、バルサミコ酢大さじ1/2、しょうゆ大さじ1/4を入れて水気がなくなるまで炒め、火を止める。ちぎったバジル5枚を混ぜる。※市販のきんぴらごぼうにハーブを加える場合は、刻んだ大葉やパクチーがおすすめ。ほんの少しお酢を加えるとさっぱりと食べられてさらに良し。
味わいポイント
ごぼうに、バジルとバルサミコ酢を合わせると爽やかさがアップ。コクのある香ばしさの中に、ほんのりと甘みや酸味を感じるきんぴらは、ワインのおつまみにもぴったり。
「ミントとバターピーナッツのポテトサラダ」
作り方
じゃがいも200gの皮をむき、3cm角に切ってゆでる。水気を切って潰したら、マヨネーズ小さじ3、砂糖小さじ1/2、塩小さじ1/4、包丁で潰したバターピーナッツ10g、刻んだミント15枚を混ぜる。お好みで、レモンを添える。※市販のポテトサラダに、刻んだミントの葉とバターピーナッツを加えてもOK。
味わいポイント
ミントが、ポテトサラダになじみながらも、さり気なくすっきり感を与えてくれる。刻んだバターピーナッツの歯ざわりも心地よく、箸が進むこと必至。
スープの素の濃厚なうま味は、パクチーと好相性
次に教えてくれたのは、パクチーを使ったひと皿。「パクチーは、オイルや乳製品、香りや風味の強い食材と合わせると、独特の香りが中和されてより食べやすくなります。今回ご紹介するリゾットは、濃厚なトマトのうま味を感じるスープの素を活用し、オリーブオイルやニンニク、黒こしょうを効かせているので、パクチーだけが主張することなく、おいしく食べられます」と今井さんは言います。
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後味にパクチーがほんのりと香る「たこのポルトガル風リゾット」
作り方
ゆでだこ70gを刻んで、40gと30gに分けておく。フライパンにオリーブオイル小さじ1とにんにくのスライス1片分を炒める。ゆでだこ40gを入れて火を止める。「クノール®贅沢野菜®」完熟トマト1袋とお湯200mlを入れてすぐに混ぜる。ごはん100gと赤ワイン小さじ2を入れて中火で煮立てる。残りのゆでだこ、グリーンオリーブ、刻んだパクチー20gを入れて、最後に味見をして塩を入れて味を整える。オリーブオイル(分量外)をまわしかけ、黒こしょうをふる。味わいポイント
パクチーはあと味にほんのりと感じる程度なので、苦手な方も食べやすい味わい。パクチーの香り+濃厚なトマトの旨み+タコ、二ンニク、グリーンオリーブの味が見事に調和。
余ったハーブの保存方法&活用術
<今井さん流・フレッシュハーブのお手軽活用法>
「より手軽に楽しみたい」、「ハーブが大量に余ってしまった」ときにはこちらもお試しを!・サラダ、炒め物に混ぜる。
・フォー、うどん、ラーメンなどの麺類、パスタ、カレーにのせる。
・刻んだバジルを、お好みのチーズやカットフルーツに添える。
・ミントを紅茶や緑茶に入れる。
・焼いた干物に、刻んだハーブ、ニンニクチップ、オリーブオイルをかける。
・市販の冷凍ピザを焼いて、仕上げにバジルをのせる。
・刻んだパクチーをヨーグルトと混ぜてヨーグルトソースにする。
・(大量に余っているとき。数種類まとめてでもOK)ハーブをオリーブオイルと一緒にミキサーにかける。完成したハーブオイルをお肉にまぶして焼く、お刺身にかける。
ハーブ料理で食卓も気分もフレッシュに
混ぜたり、添えたり、のせたりするだけで、いつもの料理や市販のお惣菜などに新鮮な風を吹き込んでくれるハーブ。おうちごはんのマンネリに悩んだら、気軽に取り入れて楽しんでみませんか。味わいはもちろん、気持ちまでフレッシュにしてくれますよ。
インタビューした人
料理家
今井真実さん
兵庫県神戸市出身、東京都在住。noteに綴るレシピやエッセイ、Twitterでの発信が幅広い層の支持を集め、雑誌、web、企業広告など、多岐の媒体にわたりレシピ製作、執筆を行う。身近な食材を使い、新たな組み合わせで作る個性的な料理は「知っているのに知らない味」「何度も作りたくなる」「料理が楽しくなる」と定評を得ている。長年に渡り料理教室を主宰。著書に『毎日のあたらしい料理 いつもの食材に「驚き」をひとさじ』(KADOKAWA)、『いい日だった、と眠れるように 私のための私のごはん』(左右社)、『料理と毎日 12か月のキッチンメモ』(CCC)がある。